「患者のことより、会長の顔色を見ろ」。
かつて日本中を席巻した流行語「忖度(そんたく)」。その元凶とも言える絶対権力者が、第5期のラスボス・内神田景信です。
今回は、草刈正雄さんが演じた「医療界のドン」と、彼が作り上げた息苦しい組織の末路について回診します。
この記事の結論(カルテ)
- 登場シーズン:第5期(2017年放送)
- 役名・キャスト:内神田 景信(演:草刈 正雄)
- 役職:日本医師倶楽部 会長。東帝大の蛭間院長ですら恐れる「医療界の神」。
- キーワード:「忖度」。自分の口からは命令せず、部下に意図を汲ませて行動させる。
- 秘密:新人医師・西山直之(永山絢斗)の隠し親だった。
問診室:「言わなくても分かるよね?」の恐怖


お疲れ様、ゆめこちゃん。今日はなんだかピリピリしてるね。
もう、聞いてくださいよ!師長が「言わなくても動いて!」って怒るんです。第5期の内神田会長みたいに「忖度」しろってことですかね? 無理ですよ、エスパーじゃないんだから!
出た、内神田会長(草刈正雄)!あの人の威圧感はハンパなかったよね。一言もしゃべらずに、目線だけで蛭間院長たちを震え上がらせるんだもん。
そうそう!「私がそう言いましたか?」って責任逃れするのも上手くて。現場であんなトップがいたら、胃薬がいくつあっても足りません!
📌 職場で消耗していませんか?「もう辞めると言える状態じゃない」と感じたら、第三者があなたの代わりに退職を伝える方法もあります。すすめるためではなく、選択肢として知っておくと心が軽くなります。
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回診記録①:「察する文化」が組織を腐らせる構造


症例1:イエスマンしか生き残れない世界


内神田会長の周りには、彼の顔色を伺うイエスマンしかいなかった。彼が「右」と言えば、たとえ医学的に間違っていても全員が「右」を向く。これじゃ医療事故が起きてもおかしくないよ。
そんな中で、やっぱり未知子だけは空気を読まなかったですよね。「オペさせて」ってタメ口きいて、会長を激怒させたり(笑)。忖度しない強さが眩しかったです。
回診記録②:「イエスマンしか生き残れない」職場の見抜き方
内神田景信のような 「察する文化」の頂点 にいる権力者は、明示的に命令しなくても部下を動かします。「俺の顔を立てろ」「言わなくても分かるよね?」——この空気が、イエスマンしか生き残れない職場を作ります。看護師の現場でも、師長・主任の「空気」だけで動かされる職場は、長くいると自分の判断力が失われていきます。
「察する文化」って、 言わなくても動く部下が育つ から、上司にとっては最高の組織。でも部下にとっては自分の判断力が育たない地獄。
「察してちゃん上司」って、本当に困りますね。明確に指示してくれた方が動きやすいです。
そうです。 「察する文化」の職場では自分の判断力が萎縮 していきます。長くいると「指示がないと動けない」体になり、転職も難しくなる。健全な職場では、明示的な指示と建設的な議論が成立します。
症例2:食道がん手術と息子の告発


最終回、彼自身が食道がんになった時、誰も本当のことを言えなかった。助けたのは、彼が排除しようとした未知子と、隠し子だった西山先生だ。
西山先生が記者会見で父親の悪事を告発したシーン、泣けました。「忖度」で固められた組織が、若者の正義感で崩れ去った瞬間でしたね。
※ここから先は、医療ドラマの感想ではなく、実際に看護師として働く立場で一度ちゃんと考えてみたい人向けの話になります。
回診記録③:「察する文化」は医療外でも普遍的
「察する文化」は、医療界だけでなく 日本の伝統的な大企業・官僚組織・家族関係 でも普通に存在します。明示的に言わずに「分かれよ」と求める文化は、相手の判断力を奪う支配構造。これに気づいた時から、抜け出す道が見えます。
「察してくれ」って言う人は、 自分の希望を明確に伝える責任を放棄 している。これは大人の文化ではない。
「察する文化が当たり前」って思い込まされてきた気がします。でも実は普通じゃないんですね。
そうです。 「察する」は美徳ではなく支配の道具 です。明示的な対話を求める文化に身を置くことが、自分の判断力を守る最大の防御です。
回診記録④:「私が察する文化から抜けた経験」
私は救急で14年、いまはデイサービス+夜勤で26年目です。 20代の頃、典型的な察する文化の職場 にいました。師長の機嫌を伺い、主任の顔色を見て動く日々。3年で 「自分が何を考えているか分からなくなる」 状態になりました。転職してから、自分の判断で動ける喜びを取り戻しました。
察する文化の職場で 3年も自分を見失った 経験があります。「上司の顔色を読む技術」だけが上達し、自分の判断力は退化していました。
「自分の判断力が退化する」って怖いですね。気づかないうちに進行する。
そうです。 察する文化の最大の害は「自分を見失うこと」 。気づいたら、できるだけ早く距離を取ってください。明示的な対話のある職場で、自分の判断力を取り戻すことが、看護師人生を取り戻す道です。
【本日の処方箋】「察してちゃん」上司への対応


「普通わかるでしょ?」「前も言ったよね?」と、明確な指示を出さずに察することを求める上司は、医療安全の天敵です。自分を守るための対応策です。
対策:あえて「空気の読めないフリ」をする
- 具体的に聞き返す
「あれ、やっといて」と言われたら、「あれとは、〇〇の件でよろしいでしょうか?」と固有名詞が出るまで聞き返しましょう。曖昧なまま動くのが一番危険です。 - 記録に残す(証拠化)
「察して動いた」結果、ミスが起きると「そんな指示はしていない」と言われます。指示受け簿やカルテに「〇〇医師の指示により実施」と時間を記録しましょう。 - 「分かりません」と言う勇気
分からないことを分かったフリをするのが「忖度」です。患者さんの命がかかっている以上、ナースに忖度は不要。「明確な指示をお願いします」という態度はプロの証です。
💡 ナースXのワンポイント・メモ
業務上必要な情報を与えずに仕事をさせることや、曖昧な指示で部下を混乱させる行為は、パワーハラスメントの一種(人間関係の切り離し・過大な要求など)に該当する可能性があります。
「忖度」は日本的な文化ですが、医療現場では「明確なコミュニケーション」こそが正義です。
「忖度」なんて、政治家だけで十分だよね。私たちは「事実」だけで動こう。
はい!もしまた師長に「察して」って言われたら、「私、失敗したくないので具体的な指示をお願いします!」って、未知子風に返してみます!(心の中で)
あはは、心の中でね(笑)。でもその強気な姿勢は大事だよ。
上司の「顔色」ばかり伺っていませんか?


機嫌の悪いドクター、察してちゃんのお局様、理不尽なトップダウン…。
患者さんを見る時間より、「スタッフの顔色」を見ている時間の方が長くありませんか?
世の中には、職種に関係なく意見が言い合える「風通しの良い職場」や、人間関係がフラットな「訪問看護」などもあります。
もう「忖度」はやめて、あなたらしく働ける場所を探してみませんか?
内神田会長みたいな『察してちゃん』の上司に合わせる必要なんてないよ。
君の仕事は上司の機嫌取りじゃなくて、患者さんのケアだろ? その本質を忘れてしまうような環境なら、君の良さが死んでしまう。
もっとフラットに意見が言える場所で、のびのび働いてほしいな。
\ 上司の顔色を伺わなくていい職場を探す /
※今すぐ転職する必要はありません。
「今の職場が普通かどうか」を知るだけでもOK。
権力は、使う人の品格を映す鏡です。
内神田会長の末路を反面教師に、私たちは誠実な医療を続けていきましょう。
みなさんの職場に「内神田会長」みたいな絶対的なボスはいませんか?
「うちの病院の忖度エピソード」があったら、こっそり私に教えてください!
下の「ナースXへの直通ポスト」から待ってます!
「職場の人間関係がツライ…」「ドラマのあのシーン、どう思った?」など、誰にも言えない本音をナースXとひかる先輩に送ってみませんか?
いただいた相談は、ブログ内で回答させていただくことがあります(匿名でOK!)。
この記事は、テレビ朝日『ドクターX~外科医・大門未知子~』公式サイト、厚生労働省「あかるい職場応援団」等の発信情報を参考にし、当サイトのコンテンツ制作ポリシーに則り作成しています。
🩺 職場で消耗しているあなたへ
「もう辞めると言える状態じゃない」と感じたら
上司に切り出せない・職場に戻るのが怖い・家族や同僚に申し訳ない——その三重の遠慮で動けなくなる前に、第三者があなたの代わりに退職を伝える方法があります。すすめるためではなく、選択肢として知っておくことが大事です。

